読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

指揮者だって人間だ

晴れた日には洗濯を。

自分が何を大事にしているかは意外と気づかない

考え方 生活

アイザックソンが書いたスティーブ・ジョブズの伝記を読んでいるのですが、その中に印象的な逸話が出てきました。
ジョブズがアップルのCEOに戻るべきかどうか悩んでいたときに、ジョブズの背中を押した出来事です。
以下に引用します。

アップルがめちゃくちゃな状態なのはわかっていたから、いまの快適な生活を捨てていいのか?ピクサーの株主はどう思うだろうか?など、いろいろ自問した。
尊敬する人たちに相談もした。
最後はアンディ・グローブだった。
土曜日の朝8時という早すぎる時間に電話をしたんだ。
賛否両論を延々と話していたら、「スティーブ、アップルがどうなろうと私の知ったことじゃないよ」とさえぎられた。
えっ?と思ったよ。
その時、ああ、僕はアップルが大事なんだと気づいたんだ。

これを読んで、そうか自分にとっては当たり前だけど世間一般から見るとそうでもないことがあって、その差異でその人が何を大事にしているのかってわかるのかと思いました。
自分が大事にしていることって、意外と指摘されるまで気がつかないものなのかなということも。

スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ I

上のエピソードでは、「アップルくんってちょっと怖いけどでも実は優しくてすてきなところもあって…アンディちゃんはどう思う?」とジョブズがアップルから距離をとろうとしつつ本心ではアップルへの関心がビンビンなことに、本人が気づいてないところが面白いですね。
「知らないわよ、そんなに好きなら付き合っちゃいなよ」と言っちゃうアンディも男前で素敵ですが。

好きの反対は無関心とか争いは同じレベルのものでしか発生しないとか言いますが、何かひとつのことを一生懸命考えてのめり込んでいる時点で人はそのフィールドにひきずられていて、関心の土俵にあがっちゃってるんですよね。
本当に自分が関心があるかどうかわからないことをずっと考えることは、もはやすでに関心ごとになってしまっているわけで。
対象への感情が好意であろうと嫌悪であろうと、それだけ多く自分のリソースを割く時点でその人にとって無くてはならないものになりつつあるということです。
理性としてそれを否定したくなったりもするとは思いますが。

人がそれぞれ1日のうちの何パーセント何を考えていたかの円グラフが見られると面白いと思うんですよ。
あなたは今日寿司のことを10%も考えていましたね、とか。
仕事内容よりも職場での人間関係のほうが思考占有率高いですね、とか。
おそらく上の時期のジョブズは1日の思考のほとんどがアップルで、それを自覚していなかったんでしょうね。
言われて初めて気づいて、それだけの時間を使っているアップルは自分にとって大事なものだと感じた。
何を考えて何を語っているかでその人の大事にしているもの上位が割り出せそうです。

こういうのって意外と自分では気づかないものなのでしょうか。
自虐風自慢とか愚痴に見せかけたノロケ話とかって本人にはその自覚はないと思うんですよ。
寝てない自慢をしている人に自慢をしている意識はない。
案外指摘されて初めて気づくんですかね。

広告を非表示にする