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指揮者だって人間だ

晴れた日には洗濯を。

ベートーベンは初音ミクの夢を見るか

音楽 考え方

録画していた「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」の電子楽器編第1回を見ました。

非常に面白く興味深かったです。

ゲストを交えて電子音楽に至るまでの音楽の歴史を軽くさらっていたのですが、その時点でもうすでに面白い。

 

ATAK 020 THE END

ATAK 020 THE END

 

 

要点をまとめると以下の様なことを述べていました。

 

  • 19世紀は音楽にピッチのない音(シンバルなど)を入れることは品がないとされており使用に消極的だった
  • 20世紀に入って打楽器も積極的に取り入れられるようになり、ピッチのある音とない音が混在する音楽が台頭するようになってきた。
  • 騒音を鳴らすだけの前衛音楽も登場しノイズですら音楽になる

 

このように音楽は次々と幅を広げて来たのですが、ゲストの三輪さんがおっしゃっていた「どんな楽器でも元々はテクノロジー」と言うのはいい表現だなあと思いました。

ベートーベンはピアノ曲はたくさん書きましたが、ピアノは当時まだ発展途上であり、最先端の楽器を可能性を模索しながら使って音楽の幅を広げていたんですよね。

今ではクラシックと呼ばれる音楽を作っていた人たちも、当時は技術オタクみたいな楽器職人と一緒に「誰も聞いたことのない音をだしてやろう」と思って曲を書いていたわけで、保守とは真逆の革新の気鋭に満ち満ちていたクリエイターたちだったと思うのです。

 

そう考えていると、ふいに渋谷慶一郎のインタビューを思い出しました。

渋谷慶一郎は、最近パリ・シャトレ座で公演した初音ミクのオペラが話題になっていた人です。

この公演のインタビューがMusic Magazineに載っていたのですが、そこでなかなか興味深いことを言っていました。

 

このオペラでは初音ミクを使っている他にも、高低差を利用したスピーカー配置など新しい取り組みが随所にされている、実験的な音楽の要素も多分に盛り込まれていました。

これらの新しい取り組みについて渋谷慶一郎「ベートーベンが現代に生きていたら頭上から音を出してみたかったと思う」という旨の発言をしております。

19世紀にはスピーカーがなく技術的に不可能であっただけで、可能であれば必ず試してみたはずだ、と。

確かにそうかもしれません。

彼らは常に時代の最先端を行っていたため、可能であればどんどん試してみたことでしょう。

 

そう考えると、もしこの時代にベートーベンが生まれていたなら初音ミクを使っていたかもなあと思いました。

クラシック音楽を作っているかどうかですら怪しく、ノイズやアンビエンスなど実験的な試みを次々とやっていたかもしれません。

彼らは決して堅苦しい保守派などではなく、常に時代の先を行くイノベーターたちであったと思うのです。

 

 

初音ミク Project mirai 2 (通常版)

初音ミク Project mirai 2 (通常版)

 

 

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